『カンフーパンダ』- 自分の限界を超えるもの

“限界” も それを “超えようとする力” も自分から生まれている

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2008年の公開ですから、この作品はもう10年以上昔のもの。ついこの間の「ヒックとドラゴン」と同じように、今でも色あせないテーマを伝えてくれる素敵な作品です。

MEMO:
古い作品ですが、そのレビューをもとに書いているこの記事はネタバレな内容です。ご注意ください。

自分であることを信じ、彼が彼であることを信じる - その大切さを語ってくれる作品

カンフーのド素人、パンダのポーを龍の戦士 “Dragon Warrier” に選んだのはウーグウェイ導師。その導師が、ポーを 龍の戦士にしなくてはならない! と考えるシーフー老師に向かって語る言葉がとても印象的です。

You must believe.

導師は老師に向かってそう語るのです。

ポーが 龍の戦士に選ばれたのはたまたまその場に空から降ってきたからで、間違いだったのだと主張しようとするシーフー老師に向かって

There is no accident.

だとも語ります。

シーフー老師が語ろうとすること、そしてシーフー老師やその5匹の弟子たち - マスターファイブ - は普段の私たちそのものだと思いませんか?

自分たちの力をはるかに超えるカンフーの達人、タイ・ランが 龍の戦士 になるため、龍の巻物 を奪おうとやってくる。そして、 シーフー老師やマスターファイブ -は、タイ・ランの力に対抗できるのは訓練を積んだ強靭なカンフー使いだけだと思っている - だから、シーフー老師のもとを逃げ出そうとしている自分を引き留める老師に向かって、ポーは

How!?

どうすりゃそんなことができるの!? どうすればいいの?! と詰め寄り、シーフー老師は

I don’t know!

(分からんのだ!)とこたえる以外になかった -
とかく私たちは、合理的でなければ話しを聞いたり、考えたりする価値はない! とさえ感じているような気がするのですが、ウーグウェイ導師が言う “You must believe.” という言葉は、合理的かどうかなどより大切なことを忘れていないか?! と言っているように感じます。

シーフー老師はポーの食い意地に訴えて、ポーを訓練に引き込むことを思いつきますが、箸で肉まんを取り合うふたりは、タイ・ランの強さとか、彼とたたかう恐怖といったもののすべてを忘れているのです。

タイ・ランの強さは、「合理的」であることへの私たちの盲信?

タイ・ラン自身もきっと、自分をはばむものは何もない、自分こそ 龍の戦士 になるのだ! と信じていたはずです。

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けれど、龍の戦士 になるにはどうしても必要だと、みんなが信じてきた 龍の巻物 はただの白紙でした。
タイ・ランが 龍の巻物 を手にし、それを開いたとき、ウーグウェイ導師の言葉がよみがえるのです - “You must believe.” と 。

訓練につぐ訓練を積み、その結果が自分の強さだと信じているタイ・ランは、 そこに何も書かれていないということを受け入れることができなかった…
けれど、訓練が足りない “にわか戦士” のポーは、同じ 空の巻物 を受け入れるのに時間がかからなかったのです。

合理的であるということをつき詰めたところには、「慢心」や「傲慢」がある… タイ・ランの強さ と ポーのノー天気は、とても深いものを伝えてくれると思うのです。

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