主人公の桃子さんのひとつひとつのエピソードが、読むほどに最晩年の母の暮らし方や、母が言葉にしていなかったのじゃないかなという思いに重なるような気がしながら読んだ本 - それが
若竹 千佐子さんの「おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞」です。

主人公の桃子さんのひとつひとつのエピソードが、読むほどに最晩年の母の暮らし方や、母が言葉にしていなかったのじゃないかなという思いに重なるような気がしながら読んだ本 - それが
若竹 千佐子さんの「おらおらでひとりいぐも 第158回芥川賞受賞」です。
どんなふたりを恋と呼び、どんなふたりを愛と呼ぶのか - その答えは私たちひとりひとりみんな違う、男と女の間に正解というものはない - 物語をひとつひとつと読み進めるほどに、そんな思いが強くなる一冊です。短編集ですから、ひとつひとつの物語にストーリーが短かく、そのあと2人はどうなったの?あるいは2人はこうなってほしいと結末を求める思いで読もうとすると、どこか肩透かしをされたような感覚になってしまうかも知れません。
もっと読む関東に生まれ過ごしてきた私は「ずいずいずっころばし」は知っていますが、「でんでらりゅう」を知ったのは30歳になって間もなく。小学校に上がるか上がらないかだった子どものために買った絵本で出会ったのでした。
もっと読む亡くなったあと、申告して? その内容が認められれば初七日の間だけ現世に戻れる!?
自分がいなくなった世界をあの世から見るとこんなふうに見えるのかも知れませんね。
見たいような見たくないような - けれど、誰もがどこかで一度はこんな風景を想像したことがあるかも知れないなと感じるお話し。
のぞいてみますか?^^
三囲稲荷と書いて “みめぐりいなり” 。ところが、主人公が拝んだのは、とんもなくご利益があると教わった三囲のお稲荷さんではなく、三巡稲荷と書く “みめぐりいなり” !?^^;
もっと読む物心ついたころから、たくさんの言葉を覚えたい… と思うようになって、本もずいぶんたくさん読んできたように感じていましたが、「緊褌一番!」 という言葉は知りませんでした^^;
まだ知らない言葉がある! 知らないものがある! というのは、覚えられることがまだある! まだ知る歓びが残っている! ということでもありますね。
もっと読む京都という街、あるいは土地は文化とからめて語られ、表現されることがとても多いところ - そんなイメージがあります。
もし、その私のイメージが正しいとしたら、何か理由があるのだろうか? と思ったりします。
「文明の進歩とはこういうことなのだろうだろうが…」と佐藤さんは言っています。
それは、大切なものと引き換えにして便利さを享受するためのもの、そのために進歩していくのが文明⁉︎ なのだろうな - くらいの意味でしょうか。