XML - マークアップでつくる文書の今は?

取扱説明書・マニュアルの過去・現在・未来

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SGMLという、文書管理のための言語体系がISOで規定されたのが1986年。
その後、私が初めてSGMLの導入に関する講演を聞いたのが1992年でしたから、ISOの規定化から6年の時間が経っていたことになります。

かれこれ30年以上も前からある技術 - 今、SGMLとかXMLという技術はどうなふうに使われているでしょう⁇ これからの取扱説明書・マニュアルを考えてみたい… そんな仕事をすることになって、SGML/XMLをめぐる過去を振り返ったりしています。

 

1992年に私が聞いた講演で講師をされていた方は、ヒューレットパッカード社でアジア地域のドキュメントを統括管理していた部署の部長さん。

PCはまだこれから普及・発展が本格化するという時代のことで、PCに関する情報 - それも文字にして伝えなくてはならない情報の量はとんでもなく大量にあって文書化が間に合わない、しかも、版管理など文書の発行に関係する管理作業も複雑になる一方だと説明してくれていました。

DOS/V と呼ばれた、今のWindows PCの元になったパソコン、そしてそのおおもとになったIBMの技術 - その昔、印刷物を基本として互いに行き交っていたそうした技術情報は、今でもSGML、あるいはXMLで管理され発行されているのでしょうか?

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(c) Can Stock Photo / Wrightstudio

ビッグデータ vs. SGML/XML - ふたつの時代の違い

SGMLやXMLという形で管理しようとしていた時代のデータは - 取扱説明書やマニュアルを発行するという目的から見ていたせいか - 整然と識別・整理して使うものというイメージが固まっていました。ある程度の時間をかけ、利用の仕方に合わせて準備するのが(発行を前提にした)データというものだったと言えばいいでしょうか。

そんな昔のデータの様子や管理の仕方を思い出すにつけ、今の時代、準備をするということがどのくらい求められているだろう? と感じます。

取扱説明書とかマニュアルという形はともあれ、情報はオンデマンド - つまり、必要なときに必要なだけ利用する⁈ ストックすることなく必要なときに必要な回数再現できることが求められているのではないか… そんなふうに感じるのです。

たとえて言うなら “ビッグデータ” と “SGML/XML” の違いに時代が現れているような気がします。

“ビッグデータ” と “SGML/XML”- データの目的がまったく違うじゃないか!? とも思いますし、SGML/XML がなくなったわけではないのですが、片や “発信”、片や “発行” と言えそうな違いを感じます。時間をかけて準備をし、固着したデータを作る - 発行する - より、オンデマンドでタイムリーに情報として 発信する… そんな違いです。

 

だから、少なくとも私が取り組んでいる範囲から見た限りでは、より安価で扱いやすいPDFが主流になっているように見えたりします。

1冊のマニュアルを翻訳するという仕事にもそんな変化は見て取れます。

再利用ということを前提にしていた時代、取扱説明書は巨大な容量のファイルをやりとりして、レイアウトや色合いなど、完成度の高さを問題にしていました。それが今は、その完成度が求められなくなっているのです。

何十、何百GBという編集データにさわらなければならないシチュエーションはなくなり、せいぜい数MBのPDF1つがあれば、翻訳も編集も、発行もできる - そんな時代になっています。

再発行とか、そのための保管管理は求められていないのです。

 

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情報をより早く、より安価に発信する -
そのことだけを考えてみると、SGMLやXMLはそうした需要に応えられなくなっているのではないか… そんな気がしてしまいます。

SGMLやXMLは単独では発行も発信もできず、DTDやStylesheetとの連携があってはじめて機能する…
そんな、私が知っているままのものだとしたら、SGML/XMLは情報をめぐる需要にどんな形で応えることができるのか…

あらためてマーケティングをしてみなくてはいけないと感じています。

 

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