仕事に現れている コミュニケーションの高速化

パブリケーションではなくコミュニケーション

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人工知能(AI)のことをちょっと覗いてみては、完全自動の翻訳技術が確立されるまであと何年? 何十年かかるのだろう、完全自動の翻訳が完成したときには、自分が翻訳したこの文章を人工知能がどんな文章にするのだろうなんて考えながらも、まだ翻訳の仕事があるというのは喜ばしいことです。

イタリアで書かれた記事をほぼ世界同時発信を目指して翻訳する。まったなし。今ここで日本語にしたら、明日にはサイトにアップしたい・・・そんな仕事に参加してみると、インターネットの技術がどれくらい進歩して、どれくらい身近なものになっているのかを感じ、そして情報というものの高速化の実態を見ることができると感じます。

翻訳と言えば原稿にあたる原文の印刷物ができあがるのを待って、内容が完全に固まってから開始するのが一番お金もかからないし、効率的に仕事が進められると言われていたものですが、それっていったい何年前のことだったろうと、思い出すのもむずかしいほど昔のことになってしまいました。

写真が一枚、単語数200とか300というテキストがあればSNSでツイートやコメントを投稿するようにして、記事がひとつできあがってしまう。写真の解像度は高く、ウェブサイトのデザインも明るいし、PCで開いてみてもとても印象的なページになっている。その翻訳を見た日の翌日には日本語バージョンのページもアップされている - これは翻訳にとっては、情報の高速化と言わずして何と呼べるだろうというほど、高速な作業なのです。

文字の面白さを広げるために
(c) Can Stock Photo

言葉という情報は、印刷物では時間をかけ形や色を整えて発行 - パブリッシュ - するものなのに対して、ウェブサイトでは時間をかけないことがまず大事。言うなれば、発信 - コミュニケート - するものとして新鮮なうちに扱わなくてはなりません。

あえてたとえるならば、印刷物という形になる情報は、粉にし水を加えて練り、腰をあたえてさらに茹で上げるそばのようなもの。ウェブサイトの情報は、活魚をさばいて刺身として盛り付けるようなものでしょうか^^

なぜ、あえてのたとえ話かと言えば、時間をかけないことがまず第一とは言っても、『早かろう悪かろう』というような文章では、情報という製品にはならないということを言いたいからです。とりあえず日本語になっていればそれで良いというものではないところに、仕事としてのプレッシャーがかかり、情報の高速化の実態が見えると思うのです。

文字や言葉が短いほど、伝えるということはむずかしい - 俳句とか短歌とか、みなさんもいくつか例をご存知でしょう。

コミュニケーションのこつはジグソーパズル?

気がついたでしょうか。
たとえば製品のイメージというのは、PCのディスプレイひとつに収まるほどの1 ページだけですべて語り尽くせるものではありません。10ページ、20ページという情報が集まって、形づくっていくものなのです。

ジグソーパズルのピースのように、伝えようとする情報を細かなタイルのように分割することで、発信にかかる時間は短縮されています。それが、情報とかコミュニケーションの高速化を理解する鍵のように思うのです。細かなタイルを積み重ねることで、ひとつのまとまった大きなイメージをつたえようとている - それがその製品のサイトなのです。

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イギリスやイタリア、ドイツなどの著名な自動車メーカーのサイトを見に行ってみてください。今のサイトのデザインのトレンドがよく分かると思います。SNSのタイムラインを思わせる記事でバリエーション豊かな情報がたくさん並んでいるのに出会ったら、ジグソーパズルの話しを思い出してみてくださいね^^

色々なデザインにひとつひとつが何を伝えようとしているのか。みんながそのメーカーに期待する気持ちに応えようとするもの、そしてそのメーカーが新しい自分を発信しようとするもの - そんな二面性があるかなと私は感じているのですが、みなさんは何を感じられるでしょう? いくつものサイト、ウェブのデザインに触れることは、自分のサイトを磨いていく力にもなっていくかも知れませんね。

情報の速度に負けず、個性を演出する - そのときの合言葉は「コンパクトさ」と言えるかも知れない・・・、そんなことを思いながら高速化の行方を見ていようと思います。

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