父のせん妄 ー わがままではなく、病気なのです

病気だとは思えない症状

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思い起こしてみると - 同じことを言ってもそれがわが子のことであれば許容できるのに、親となるとそのままには受け止めることができない - あるいは受け止めるのがとてもむずかしい、それが、せん妄という症状なのだろうと思います。

せん妄の症状は個人差があるでしょう。その時の病状などいくつもの条件が重なって出るものだろうと思いますし、わが家の父親のケースはこんなだったというべきなのだろうと思いますが、80歳をはるかに超える高齢になった親の、ある部分だけが4歳、5歳に逆戻りしてしまう、そんな症状だったように思うのです。

子どもに対してはあくまで関白。時折見せる、親の言うことがなぜ聞けない! というような上から目線な言動、振る舞いがある人でしたが、そうした父らしいところはそのままに、退院して家に帰るんだというところだけ退化して、こびりついてしまったように、何としても聞く耳を持たないというのが父の症状でした。

いつもと変わらない、それが厄介

ある日を境に突然 - と感じる違和感の現れ方は、ちょっと見は虫の居どころが悪いんだねと思わせるものでした。

今思えば、母は父の大腿骨骨折に責任を感じている上に、その父の診察で、悪くすれば寝たきりにならないとも限らないという話しを聞かされていたのですから、想像を超えるストレスにさらされていたはずなのです。私たち子どもはその母を引き合いに出して、母を安心させるために、楽をさせるためにちゃんと治してほしい、そのためにリハビリも頑張ってほしいと話したこともありました。

母を大事にしなくてはいけないね、というところまではいつもの父なのですが、ちゃんと治すためにもう少し入院が必要なんだというふうに理解がつながらないのです。母は大事、自分は家に帰る、何が問題なんだ⁉︎ というわけです。

こちらは、一人前の大人を相手にしていると思っていますから、なぜそこが分からない⁇ と思う。そこでさらに言葉を選んで分かってもらおうとする。そうすると、4歳、5歳の子どもはそういう言い方はしないだろうという言葉が来るのです。
自分を守るためにいるはずの家族が自分をないがしろにする、そんなに自分が邪魔なのかと。

それが時には、付き添う家族の気持ちを折るには十分な一言になったりします。子どもたちは親に接する気持ちと姿勢でいるのですし、なんとか少しでも早く良くなってほしいと思っている。大腿骨骨折の向こうにある寝たきりという恐怖を感じながら、話せば分かってもらえるはずと期待しているのですから。

delirium is illness
(c) Can Stock Photo

あきらかに病気だと感じる前に

ただ、感情的なやり取りになってしまいそうなそんな言葉を聞くとき、私の父親に限らず、きっと家族は違和感を感じるだろうと思うのです。

何かが違う - いかに関白で、自分の思いを通そうとする傾向があったとしてもこんな物言いをする人だっただろうか - そんな違和感を感じるだろうと思うのです。そして、もしその違和感を感じたとしたら、子どもとはいえ付き添う家族は、親(患者)の心がSOSを出している、そう受け止めてあげてほしいと思うのです。

こちらはこれだけ心配して色々と手を尽くし、心をかけて看病しようとしているのにわがまま放題な!! と思わないようにしてあげてほしいのです。

肉親だけに - 症状が進んでしまえば - 患者(親)は言いたいことを言いたいように言う。肉親だけに、それを聞いた子ども、家族は同じように反応してしまいます。心配が高じてくれば受け止めようとする心が固くなりますから、お前は誰だ! 何のためにここにいる!? というのに近い言い方をされたりすれば二の句が継げなくなるでしょう。

父の場合も、元気なころから、ゆっくり耳を傾けて話しを聞くのは母だけという傾向がありました。特定の部分以外普段と変わらないという症状であれば、もしかすると私のように、いたくない病院にいなくてはならないのはお前のせいだという敵対心を向けられるなんて言うことがあるかも知れません。そんなときは母に間に入ってもらうことになったのですが・・・^^;

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ある日を境に急に、そしていつも通りのような中に何かが違うという違和感があったら、患者(親)の心がSOSを出していると受け止める - 是非それを覚えておいてください。わがままでもないし、分かっていてそうしているわけでもないと。

そして何より、年老いた親にはたかが入院、されど入院というほどのストレスがかかることがあるのだということも。感情的にならず、受け止めてあげてほしいのです。自分自身のためにも。

あとになって、そうだったのか! と思った経験をした私からのお願いです。

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