自分の人生を正面から見る勇気を持とうとするなら

羅針盤のない航海

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それにしても、高齢化社会という言葉を目にし、耳にすることがこれだけ多くなっているにも関わらず、どこを向いても “ネガティブ・キャンペーン” の様相を呈しているのはなぜなのだろう、もう少しポジティブなシグナルってないものだろうかと思いますね。

高齢化社会という言葉は年金とか介護とかいう言葉にもつながっていて、ひたすら金額に置き換えた、私たちを不安にさせる話しばかりが目につきます。目につくというより、そうした話しかないと言ってもいいのかも知れません。「生活がかかっている」という言葉がありますが、年齢とお金が直結したイメージになってしまったのではあらがいようがないのだと諦めるしかないものでしょうか。

LIFE SHIFT(ライフ・シフト)」は、私たちが高齢化しているだけではなく、長寿化もしていると言っています。

普段のネガティブなイメージが倍増されるような気がして、頭がくらくらしますね。

if you compare your life to voyage
(c) Can Stock Photo / lebanmax

長寿は、今日の世代が享受できる大きな恩恵の一つといえるかもしれない。平均して、私たちは親の世代より長く、祖父母の世代に比べればさらに長く生きる。私たちの子どもや孫の世代は、もっと長く生きるようになるだろう。いま進んでいる長寿化は、私たちすべてに少なからず影響を及ぼす。

(中略)

この本は、SF小説ではない。私たちが180年生きるようになると言うつもりはないし、長生きするための奇抜な食生活を提唱するつもりもない。それでも、非常に多くの人がない人生を送るようになり、それが個人の生き方に、さらには社会と企業の仕組みに変革を強いるだろう。

私たち現役世代には、仕事に関わる時間を十分に頑張っているという意識があるような気がします。税金や社会保険の話しを聞くときに感じている負担感は、そんな私たちのプライドの裏返しです。

それに加えて、「65歳定年」が定常になりつつあるという中で、人生切り替えの時期がもうそう遠くはないと意識し始めるような年齢になっていればなおのこと、高齢化の上の長寿化などと言われても、現実のマイナス情報に輪をかけたような話になる、そんな怖れを感じてしまってまともには聞きたくないテーマのような気もするのです。

自分で歩くということの意味

ただ、年金定期便で受給予定の年金の金額を確認するという習慣を持った私たちは、自分の将来 - 年金受給可能な年齢から先の生活のほんのぼんやりとしたものであっても感じることができるようになってきている。その気になれば、今日現在の年金受給金額を比べて、65歳以降を年金生活としたとき、どんな暮らしになるのかをシミュレーションすることだってできますね。

身辺整理をするとして、そうした冷静な観察眼で自分の生活を計画しよう - そのための知識集だと思うと、ここに語られている話しも現実味を感じながら、つまり自分の問題として耳を傾けることができるだろと思います。

私たちはいま途方もない変化のただなかにいるが、それに対して準備ができている人はほとんどいない。その変化は、正しく理解した人には大きな恩恵をもたらす半面、目を背けて準備を怠った人には不幸の種になる。グローバル化の進展とテクノロジーの進化がそうだったように、それは私たちの生き方と働き方を様変わりさせるだろう。その大きな変化とは、長寿化の進行である。

この言葉に素直に耳を傾けるのも勇気がいることです。
自分の仕事、自分の暮らしを自分で守らなくてはという気概やモチベーションを持ち続けなくてはいけないのだろうと感じつつ、その勝算がどこにあるのだろうという疑問を感じつつですから。

けれど、私の父親たちが持っていた、「約束された生活」というような人生観でいることはできないと、私たち自身が気がついているのです。年金定期便を見ながら貯蓄に走ろうと思っても、その貯蓄がいくらあれば本当に安心なのか、実はよく分かっていないという意識もあるでしょう。

自分が本当に必要なものを見極められるか
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この著書も、計算の仕方は示してくれますが、私やあなたのための答えを出してくれるものではありません。

しかし、LIFE SHIFT というタイトルが示すように、”いくらの人生を送るか” というとても厳しく、とてもさみしい問いの答えは、実は私たち自身が持っているということを教えてくれます。

実はよく分かっていないという漠然とした感覚を、私たち自身がしっかりと見極めることができるか、そう思いながら、読んだ後の行動につなげたい1冊です。

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