健康を意識していますか?
骨粗しょう症に気をつけましょうという内容のテレビ番組を見ながら、何気ない普段の生活の中で気づかずに過ごしてしまうことがあるのだなと感じた寝たきりになった父の晩年を思い出したり、自分のためにできることって何だろうと考えました。
父はリウマチを患い、要介護3の認定を受け、障害者手帳をもらっていました。
ベッドで休んでいても、食事の時間になれば起き出してダイニングのテーブルに移動し、いっしょに食事の時間を過ごすことができていた頃には、杖1本があればみんなと一緒に食材を買うための何ということもない時間をすごせていました。
いつしか、ベッドで横になっている時間が長くなり、杖も単純な1本のものではなくて、先が4脚に分かれたものでないと体を支えづらくなり、食事もダイニングではなくベッドからほどないところにテーブルを置くようになりました。
後になって考えてみれば大腿骨骨折の事故がいつおきても不思議はないという体力だったはずなのに、「勝手にやらせておいてほしい」という父の頑固さからか、私たち子どものうかつさからか、父の体力のカウントダウンは進んでいたのだなと思うのです。
リウマチのことを考えれば体が大変なんだろうと思い、年齢のことを考えれば無理はさせられないだろうなと感じるし、「いっしょに買い物に行こう」と声をかけても「俺はいいよ」という答えがかえってくる - 実はそれが、父の老化が一段進んでしまった - 意欲が衰え、関心がなくなる - ことを示していたのだなと思うのです。
レントゲンで調べてみて背骨のいくつかがつぶれるように骨折し変形していることが分かった、自分の体を支えることができないほどに骨粗しょう症が進行していた - そんなナレーションと映像を見ていると、体力とか必要な運動量を意識する方法を知っている私たちは、自分を管理するという習慣を持てるといいなと思ったりします。
これは70代、80代になった自分たちの両親のことばかりではなくて、私たち自身を考えるときにも必要なことなんだと思うのです。そして、”継続は力なり” ではないですが、体力というものを考えると “いつもどおり” にほんの少しのプラスアルファが必要だという意識が大事なのは確かです。
自分らしく、マイペースが一番だし、頑張らなくてはいけないんだと考えるのではなく、ごくごく普通に、いつもどおりを長く続けていけるように - ゆっくりのんびり過ごす時間と背筋を伸ばして元気に過ごす時間とをブレンドすることを忘れないようにしたいと感じます。