木工のアイデア - 木材と作品の構造・加工方法関係を考える

『刺繍枠』 を作る その③

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材料 &構造 ・加工方法

木工という物づくりのStepを確認しながら、まずは使い方+構造の確認からはじめました。

使い方+構造の確認材料を決め → サイズを決めて(墨付け) →
加工+組み立て → 仕上げ

どんな目的の物か、どんな形・構造の物を作るかという、目的に合わせた物を作るための第1ステップとして、デザインを進めてきたのですが、この工程は実は、材料の選定や工法と完全に切り離して考えることはむずかしいですね。

どんな使い方をしたいのか ⇔ どんな構造・形にしたいのか ⇔ その構造・形を実現するにはどんな材料が必要なのか、さらに、自分の加工技術も忘れてはいけない要素です。逆にたどると
どんな材料が手に入るのか ⇔ どんな構造・形にできそうか ⇔ どんな使い方を実現できるか ということになるでしょう。そして、どんな材料が手に入るのかを確認するところから始めるのが一番現実的のように思います。

ヒノキを選んだ理由 - 木材の比較

最寄りのホームセンターなど、木材を扱っている店でどんな種類の木材が購入できるか確認してみたことがありますか? この情報を確認しておくと、デザインそのものがスムーズに進むことがあります。

私の街の最寄のホームセンターで扱っているのを確認した木材は、杉(スギ)、松(パイン)、栂(ツガ)、ラワン、そして桧(ヒノキ)それぞれの無垢材。そして、松の集成材といったところが主なもの。どんな材料かイメージできていますか?

木材の種類を比較すると
木材の種類を比較すると

左から、スギ、パイン、ツガ、ラワンです。ヒノキ以外の4種類の間で比較してみると・・・

  • スギ: 大きくはっきりした木目がきれいな木ですが、木目がはっきりしているというのは木の繊維が粗く、密度が低いので、軽い木材です。
    その分、道具の刃を通しやすく、切ったり削ったりもしやすいのが特徴です。
    加工がしやすい=傷つきやすい、木目が大きい=裂けやすく、変形しやすいという傾向があるので注意が必要です。
  • パイン: スギと持ち比べてみると*はっきり分かるのは重さの違い。パインの方がより繊維が細かく、密度が高い分、重さを感じます。
    スギ、ヒノキよりも比重が重く、強いと言われています。
    日本国内の松は松くい虫による被害が進んでしまい、今は無垢材として購入できるパイン材はアメリカやカナダ、ニュージーランドやヨーロッパから輸入されているものだろうと思います。
    (もし「松」と表示されているものに出会ったら、産地はどこか、聞いてみようと思っています)
  • ツガ: スギより重く感じるパイン材と持ち比べてみる*と重さという点ではさらに重く感じます。ヒノキと互角というところだと思います。 木目が細かくまっすぐ並んでいるものが多く、針葉樹の木材の中でも重く硬いのが特徴と言われている木材です。木目が細かいということは成長が遅いということでもあり、使うとなると私などは、より丁寧に、長く使うようにと考えたりしてしまいます。
  • ラワン: マレーシア、インドネシア、フィリピンなど東南アジアに育つ木です。スギ、パイン、ヒノキとは一見して、あるいは持ってみればその肌触りが違うので、すぐにそれと識別ができます。木目の向きも場所によって木目が交差したり、逆を向いていたりと独特です。慣れるまでは目だけではなく、手で触って確認するという頻度が高いのではないかと思います。そのせいではないかと思っていますが、個人的には、かんなを使った表面仕上げの例を見たことがない木材です。

値段の点では、どの木材もさほど大きな差はありません。ヒノキを含めて、比較した中ではスギが一番安価でしたが、パインやヒノキを100とすると、スギは80くらいという割合でしょうか。

  • ヒノキ: 表面の肌ざわりが滑らかで、木の繊維はさらに密度が高いことが分かります。
    家具や建築材に使われることが多いのは、耐久性や保存性が高いことの現れですね。ヒノキでできた浴槽のお風呂を経験したこと、みなさんもあるかと思いますが、水に対する強さもヒノキならではだろうと思います。

*: 幅×長さ×厚さが同じものを選んだ単純な比較です。

加工の仕方に違いはあるか

たとえば、のみを使ってほぞ穴をほるような加工をする場合

  • スギのように木目が大きくはっきりとした木材ほど、木目と平行に刃を入れるときには特に注意します。目に沿って木が裂けるということが起こりかねないので、木目を横切る方向に先に切れ込みを入れておくとか、刃を打ち込む力を抑え気味にするのです。
  • ラワンは加工が木の内部深くなるほど、木目の向きが複雑なことがあるので、刃の入り具合をよく見て、木目に対する刃の向きをこまめに変化させながら作業する必要があります。

たとえば、かんなを使って表面を整えるような加工をする場合

  • スギのように木の繊維の密度が低い木材ほど、刃が出ている長さがより短め(木材に食い込む深さが浅く)なるように気をつけます。
  • 刃の長さを短めにというのはラワンも同じです。スギやパイン、ヒノキのようには木目の向きがはっきり見えないということがあり、材の途中や部分的にその向きが変わっているということがあるので、より慎重に作業をしなくてはなりません。

たとえば、釘を使おうとする場合

  • スギのように木の繊維の密度が低い木材ほど、割れが生じやすいので、釘を打つ場所や釘の長さ、太さに注意して導き穴をあけておくとか、釘の頭をつぶしておくとかの対策が必要です。
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軽さを重視するならスギを選ぶことになりますが、釘や木ねじを使って接合することを考えるのであれば、厚さや幅に注意が必要です。加工しやすい反面、割れやすいからです。
強さを重視するならパインやヒノキを選ぶことになりますが、釘や木ねじを使わず、組んで形にしようとするのであれば、どの程度まで細かな加工が可能か、自分の技術と相談する必要が出てくるでしょう。

今回選んだのはヒノキ。次回は、どんな構造、どんなサイズになったかをまとめてみます。

to be conitued…

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