頑張っていれば煮詰まってしまうことだってある
どうしたらいいだろう? - なんて煮詰まったって恐れることはないんだ!
なんだかそんなふうに背中を押してくれる猫たちのメッセージは、なんと7つのカテゴリーで68。普通に1ページずつ読み進めてみても、「うん、確かにそうだね!」と言いたくなるような、自分を振り返らせてくれるような言葉にあふれています。
夢を追うのに遠慮はいらない!?
たとえば「背伸びしなきゃ見えない景色がある」と題した、こんな言葉とひとつの逸話が紹介されています。
背伸びしなきゃ見えない景色がある
Only by stretching yourself will you see a new view.世界的な映画監督のスピルバーグが大学生だったころの話です。
彼は当時から自主製作映画を撮っていましたが、なんとか実際の撮影現場を見たいと考えていました。そこで、ユニバーサルスタジオが主催していたガイドツアーに参加し、ツアーの途中でこっそり乗り物から降り、ツアーが終わるまでスタジオの陰に隠れていたのです。
人に迷惑をかけないこと - そんなあたりまえの約束事でさえ守れないのでは一人前の人間として認めてもらうことなどできなくなってしまうかも知れないね・・・スピルバーグ氏にまつわる逸話だから感心されたり、許されたりするのじゃないのかな・・・なんて、常識の範囲で反応してしまう普段の私たちには強力なブレーキがかかっているなぁと思いませんか?
その後、彼はスーツを着込んでブリーフケースを持ち、まるでその場で働いているかのようにふるまいました。
(中略)
こうして知り合ったユニバーサルの製作部に自分の自主制作映画を見せ、彼はスタジオと契約を結ぶことに成功しました。
夢をかなえたいと望むならその夢のことで頭がいっぱいになっていたいと思うのに、実際の私たちは賢すぎる? ように思いますね。夢をかなえるために、うんと遠回りした人としてあるべき常識を守ることに一生懸命になってしまうとしたら、ちょっと悲しくなりませんか?
だからここに綴られている言葉や逸話はみんな、常識にとらわれ過ぎず、自分にとって本当に大切なことを見失ってはいけいないと敢えて、十分すぎるほどに常識をわきまえた人たちに向けてくれたものだと理解したくなりますね。
ストイックに自分と向き合うためにも
「競争って、楽しかったはず」と題したページでは、ゴルフ選手 タイガー・ウッズと彼の父親の話しが紹介されています。
タイガー・ウッズの父は、ゴルフの練習にゲーム性を取り入れるのが上手でした。たとえばタイガーがまだ子どものころ、パットを入れる競争だけを何時間もやることにしたのです。ホールから90cm離れたところにボールを置き、どちらが連続でパットを入れられるか勝負しました。
ボールをカップに入れる - たったそれだけのことでも、”できなければ” という思いばかりが大きくなれば、パターを握る手も肩も、カップを狙う心も、固く重くなるばかりでしょう。
好きではじめたはずのこと - それがスポーツや仕事など何であっても - で壁に突き当たってしまったとしたら、最初にするべきは自分の気持ちを和らげてあげることかも知れません。それでなくてもスポーツマンはストイックな人が多いでしょうから^^;
タイガーは父のこうした教育に感謝し、「父との練習で一番よかったことは、ゴルフの楽しさが学べたことだ。楽しんでいるときは上達が早い」と語っています。
『人生はニャンとかなる!』は、表に猫たちの姿とメッセージ、裏にエピソードや偉人たちの名言を載せた68枚のカードを集めた本。
カード1枚1枚は切り離せるように作られていますから、これは! というお気に入りのページがあれば、そのページを自分の近くに置いておくこともできます。
- スタート
- 仕事
- 冒険
- リラックス
- 習慣
- コミュニケーション
- 希望
の7つのカテゴリーがきっと、固くなった私たちの心に元気をくれるはず、そう思います。
それでなくとも現代の私たちは Do It Yourself (自分でなんとかしなさい)! と頑張っているのですから、煮詰まってしまった自分を自分で支えなくてはならない、そんなケースもあるでしょう。
そんな私たちのためにそばに置いておきたい1冊だと思うのです。