今の仕事をはじめた理由を覚えています?
経済とか統計とか成長率なんて言葉はどこにもないけれど、仕事や生活の中で私たちが感じている閉塞感をスタートにしても、「仕事は楽しいかね?」に語られている仕事の捉え方、「楽しむ」ためのノウハウは強力なパワーを与えてくれるヒントになりそうです。
そうした供給過多の状態が価格競争を引き起こし、企業は価格に振り回されてしまう。それでどうやって利ざやを維持できるだろう。企業は自分に関わるものも圧迫する - 下請け業者や従業員をガツンと殴りつけてね。いまは”経費を削減する人”が会社の英雄とされる時代だ。まったく、なんて時代だろう。
背に腹を代えるわけにはいかないのだから仕方ないじゃないか! と言いながら、みんなが同じサバイバルごっこ!? にやっきにならざるを得ない。それが営利企業のあるべき姿だ、好転しない景気の中では正解なんだと納得しているなら、それでいいと言うべきなのでしょうか?
そんな自問自答をしてみて、経費を削減することが仕事の目的ではなかったろうにと、切なさを感じているとしたら、その人の神経はまだ大丈夫。
「僕たちはみんな、平均より上になりたいと思っているし、なろうとも思ってる。だけど、生産は過剰だし、熾烈な競争もある。周りを見まわせば、有能なのに月並みな仕事ばかりして定年を迎える人がいっぱいいて、気の滅入るような時代だ、なんて結論にいたらざるを得ない。そして気づくんだ。今の世の中では、成功するには奇跡が必要だ、マジックが不可欠だってね」
どこに問題があって、自分にはどんな “マジック” が必要なのかを見極めることができるようになれるはずです。
ただし、「現状をしっかり認識しなくては」などという発想で、みんな同じ改善、打開のための活動をしているという点には注意が必要です。
「本当の達成というのは、あるべき状態より良くあることなんだ。ただ良いだけじゃなく、目を見張るようなものであること。マジックだね」
(中略)
問題は、平均より上の人があまりに多くて、
みんな普通になってしまっていること
- 平均以上は平均ってことだね(中略)
「悲劇的なのは、より良くなりたいと思っているために、この人たちがみんな、成功したければこうしなさい、と教えられてきた唯一のことをやっているってこと - もっと努力しなさい、ポジティブに考えなさいってね。そのために、みんな前進あるのみって感じで前へ突き進み、ますます多くの時間をつぎ込み、さらなる努力をひたすら続けてるんだ。
出典:「仕事はたのしいかね?」 デイル・ドーテン 著
みんなに抜きんでることが勝ち残ること、成功することだとしたら、問題意識の持ち方にしても改善・打開のための活動にしても、みんなと同じこと、なおかつ成果の上がらない繰り返しになっていることに気がつかなくてはダメだろ!? と、ちょっと厳しい指摘をされるのです。
ごく小さな起業をして、その仕事をうまく成功させるにはどうすればいいのだろう - そんなどこにもありそうなテーマで展開される成功のためのアプローチ、アイデアは、起業するしないに関わらず、「仕事」という切り口を合わせてみるとまったく同じように活用できるものばかりです。
もちろん、「成功」ってなんだっけ? - 何を目指していた仕事だったっけ? を忘れてはいけません。
収益性、効率性。あるいは達成感。何を得るための仕事だったかを確認しながら読んでください。きっと必要なヒントが見つかります。