自信と優しさ - 人生を教えてくれる強さ

「自分さがし」を無駄と思わないとしたら

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「自分」という言葉に鋭敏になっているときの行動はたぶんストイックになっているのじゃないかと思うのですが、どうでしょう?

今は個人や個性の時代とも言われていますから、そんなストイックさを大事にしながら、上手に自分を伝えられるなりたいなと思ったりするのですが…。

以前もご紹介した、テレビ番組”ぶっちゃけ寺” にも出演されている泰丘 良玄さんの著書でこんな言葉に出会いました。

誰かと、比べる。
人と関わって生きていく以上、ある意味当然のことです。

(中略)

比べるのは、仕方がない。
でも、比べても、最後は “自分に寄る”。これは念頭に置いてほしいです。
そうすれば、、もし否定的なことを言われても、
「あの人はそう思っているのね。でも、私はこれでいい」
と半ば開き直っていられるからです。

(中略)

突き詰めると、「そもそも自分を大切にするって何だろう?」って思いませんか。
僕は、自分を大切にするというのは、自分を愛して、自分を信じて、自分の思う通りに生きることだと思います。

悩んだり、迷ったり、立ち止まったりしかけたら、つい誰かの意見を鵜呑みにしそうになるときがありますが、最後は、「私は、どうしたい?」と問いかけ、自分で答えを出していきたいものです。
そうすれば、たとえ失敗したとしても、自分で納得することができると思うのです。

出典:泰丘 良玄氏 著・「人生はブレていい。 – 平成の一休さんのポジティブ・トンチのすすめ –

確かにそうだろうと思います。
自分の気持ちを捻じ曲げてしまわず、自分自身にストレスを与えず、自分の偽らない気持ちに正直であっていい - 自信を持って生きていくということの中で一番大切なことは、何より、自分自身に言い訳けをしないということ、つまり、それが自信を持って生きるということだと私も思います。

自分のあるがままを自分で大切にするということができるようになると、他人を尊重することに近づけるようにもなるからです。

だから、周囲を意識しすぎたり周囲に遠慮して自分を表現することができないとか、自信を持って自分を話すことができないという人には 「開き直るくらいの強さを持ってもいいのだよ」と教えることはあるかも知れません。

confidence brings tenderness to your friend
(c) Can Stock Photo / bazilfoto

けれど、もう少し、自分という存在に近づくことができている人にとって、このアドバイスには納得と疑問の両方が含まれています

十人十色、そして人の価値観は千差万別だということを乗り越えることは自分を生きるための基本中の基本でしょう。ところが、それで終わりではありません。自分は人とは違う、「これが自分なんだ」と言えるようになってから先がもう1つ大切な自分探しが待っているのです。

言い換えれば、「開き直って」一人でいられるのであればそれでいいかも知れません。しかし、一番自分らしい自分をそのままに受け止めてもらうことが大事だと感じるとしたら、開き直ることは孤独を深め、自分の心を固くしてしまうことがあります。

「人はみな一人ひとり違う」、だからこそ自分でいられるようになろうとするのであれば、「人はみな一人ひとり違う」、だからこそ自分は否定されることだってあるということをしっかり受け止められる自分でなくてはいけないはずです。そして、そんな思いさえ、誰にも押し付けてはいけないということを実践できる自分でいたいものです。

良玄さんの一節にはないようですが、

「あの人はそう思っているのね。でも、私はこれでいい」

ということをその言葉のとおりに実践することは簡単ではありません。

付き合いの悪い奴と言われ、それが高じれば偏屈、変人というレッテルを貼られることにもなりかねない - 私たち日本人の社会にそういう負の面がないとは言えないと思うのです。

朝 7:00 から 16:00 までの仕事。
通勤は車で10分。
帰宅して夕食を終えて17:00。
食休みして2時間、3時間、翻訳の勉強をしましよう…。

書いてみると簡単そうに思えることを、私は日課として暮らそうと思っていたのですが、その2時間、3時間を毎日のように自分のために確保することって、意外と大変でした。

予定があるから… と誘いを断ろうと思っても、「そう言わずにちょっと付き合えよ」と言われたとしたら。
その言葉も決して責めることができない何気ない気さくさの現れならば、それでも「自分は」と言うことのむずかしさがよく分かるはずです。

自分を大切にしようと意識するようになった人ほど、「自分は」を伝える・表現しようとすることが水面に石をなげるようなものだという感覚を覚えるのです。立てたくはない波を立てることになるのではないかと。

そんな緊張した場面ばかりに囲まれて暮らしているわけではありません。緊張する必要もないでしょう。
けれど、「本当の自分」というものを探す感覚を思い出してください。周りが感じるよりもセンシティブ(敏感)なのです。

自分を主張することの大切さを知っていれば、そのむずかしさも知るようになります。その敏感さを感じ取ることも “思いやり” だということを理解できるようになるのです。

だから、

自分を愛して、自分を信じて、自分の思う通りに生きること

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を応援するのであれば、「ぼくはこうしたい」という気持ち、「ぼくはこうするんだ」という振る舞いを正しく見守り・受け止める、相手や周囲の目や感覚にも語りかけたいと感じるのです。

自分を意識するのは相手があるからこそですし、相手とのバランスに苦しむから自分に迷ったり、自信を持てなくなったりするのですから。
誰の暮らしも、気持ちさえ、自分だけで成り立つものではないのですから。

自分や自信、そして人。大切にするということの意味 - たくさんのヒントを投げかけてくれるこの一冊は、身近においておきたい一冊です。

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