オーディオプレーヤー アプリ robick を使う

耳が覚えている45rpm、そして33 1/3rpm

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若かりし頃に繰り返し聞いたレコードのサウンドを、今一番身近なパソコンをインターフェイスに再現することはできないものか - そんなことを思って始めてみたレコード再生のあれこれですが、LIVING STYLE® USBレコードプレーヤーを使ってみてあらためて思ったのは、ターンテーブルの回転精度です。LIVING STYLE®のサウンドは、私の耳にはピッチが高く聞こえるのです。

 

かつて私が使っていたターンテーブルは回転数の微調整機能を持ったPL-1200というパイオニアの製品。ターンテーブルは安定した回転をいかに精度高く維持するかという課題を持っていたデバイスでした。当時、そのターンテーブルの技術のひとつとして開発され、製品になったダイレクトドライブという回転方式を一般の家電製品の価格で手に入れたのがPL-1200でした。

ターンテーブルが回転数の調整機能を備えていたと言っても、メーカーが設定した45rpm、33 1/3rpmの安定性を信頼する感覚が強く、その回転数を調整しようという発想はほとんどありませんでした。

そんなオーディオ感覚を持っていた私には、当時繰り返し聞いたレコードのサウンドが45rpm、33 1/3rpmそのものだと思っているところがあるのではないかと思います。その耳と記憶に残ったサウンドとLIVING STYLE® USBレコードプレーヤーがピックアップした音を無意識に比べている - ですから、違うと感じているピッチやテンポを数値化できる測定方法も探さなくてはいけなくなりそうです。

 

アナログとデジタル - オーディオの違いは

ともあれ、私たちアマチュアの、アナログ時代のオーディオシステムは

  • 安定的な回転を確保しながらサウンドのピックアップを担当するターンテーブル
  • 音質・音量の調整を担当するアンプ(イコライザーアンプとパワーアンプ)
  • 最終的な音質を決めるスピーカー

といういくつかのメインコンポーネントとして構成されるものでしたが、

  • ラジカセ、ラテカセと言われるコンポーネントの一体化と、ウォークマンへのコンパクト化、そして
  • オープンリールデッキ、ターンテーブルから、プレーヤーはカセットテープ、CD、MD、あるいはDVD対応のデバイスへと形を変えながら

デジタル化してきたと言えるでしょう。

そして、そのサウンドは言えば、2-way、3-wayの複数のコーンでサウンドを構成したアナログ時代のオーディオは、ふるわせる空気の量が今よりはるかに大きく、耳で聞きと肌で感じるものだった - その一方、超コンパクトにモバイル(=持ち運べる)化された現代のデジタルサウンドに対する評価の基準は - オーディオである以上ごく当然のことですが - ヘッドフォン、イヤフォン、つまり、耳で聞く・耳に聞こえるという本来の性質にはっきりと移行していると思います。

 

アプリになったイコライザー機能の実力

さらに、例えばiPhone、スマートフォンでデジタルオーディオを考えてみると、コンパクト化、一体化してきたのは形だけではないということに気づきます。

サウンドをピックアップするターンテーブルは回転の精度・安定性を問われるデバイスでしたから、ピッチやテンポは主にターンテーブルの守備範囲でした。しかし、

  • 回転というエレメントは操作対象から外れ、
  • 楽曲はピッチやテンポを完成、固定した製品として売られ、
  • ピッチ、テンポ、そして音質・音量は、調整すべき(あるいは、調整可能な)エレメントとして一つにまとめることができるようになっているのです

 

robik audio player

私が選んだアプリribockレコードのサウンドをLIVING STYLE® USBレコードプレーヤーでピックアップ、デジタルファイルに保存し、iPhoneで再生してみよう - そのピッチ、テンポを調整しようと考えた私が選んだアプリはbirnimal APP(Mitsuhiro Sugimori氏)によるrobick audio player。

オーディオ再生に関する基本機能を備え、文字どおり直観的な操作性にまとめた、とても素敵なアプリだと思います。

耳に感じたピッチの違いをターンテーブルでなく、ソフトウェアで調整するということはどこか本末転倒なことだという感覚があります。ただ、robick audio playerは、思い描いたピッチ、テンポを見事に再現してくれました。しかも、ディスプレイに見える形で。

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ribockの機能今この時代だから可能になったこうしたアプリの機能の側から見てみると、逆の意味でターンテーブルに求める機能がどんなものだったのかが分かるようにも感じています。

 

補足として

LIVING STYLE® USBレコードプレーヤーでピックアップしたサウンドのピッチを、私はイコライザー アプリを使って調整しようとしていますから、LIVING STYLE®の回転精度に問題があると言っているように伝わるかと思いますが、私には、その回転精度を計測する手段がなく、自分の耳で聞いた感覚にすぎません。

LIVING STYLE® USBレコードプレーヤーの回転精度についてのご判断はお任せします。

 

 

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