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今の子どもたちはどんな未来を想像しながら生活しているでしょう? 私たちは子どもたちにどんな未来を示しているでしょう?

私たち大人自身も描き切れない未来というものを仲間や子どもたちとどんなふうに共有することができるだろう- なんて思いながら「ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉」を読んでみて、ふと気づいたことがありました。

 

私たちは何かを目指して暮らしているのだろうか

それは、「私たちは何を目指して日々を過ごしているだろう?」ということ。

WORK SHIFT が中心テーマとして語ろうとしている未来の仕事や私たちの暮らしを思う前に、どうして私たちはその話しをしないでいるのだろう? という想いにつかまってしまったのです。

社会や仕事、私たちの暮らしがどんなふうに変化していくかという学術的な議論ではなくて、自分にとっての仕事観や生活観など、仕事の楽しさとかやりがい、目指したいもの・目指したい自分 - そんな自分を語り・相手を聞く時間を私たちは過ごしているだろうかと思うのです。

何度か書いてきたことですが、ダメ出しありきの中で育ち大人になってきた私たち世代は、あるときから夢見ることをやめ、べき論ばかりを追いかけて(追いかけられて??)生きてきたような気がします。

男だから・女だから、長男だから・次女だから、20歳を過ぎたのだから・30歳になるのだから、結婚したのだから・人の子の親にならなくては、入社3年になるのだから・5年以上を過ごしたベテランなのだから…
自分を語り・相手を聞くどころではなく、どこからともなく上の方から降りてくるあれこれに囚われて、それに応えることにやっきになってきたのです。

ワーク・シフト ― 孤独と貧困から自由になる働き方の未来図〈2025〉」は、イギリスの The Economist 誌が “仕事の未来を予測する識者トップ200人” の1人にあげているというリンダ・グラットン氏の著書ですが、その冒頭近くにこんな一説があります。

その得体の知れない未来について、私は知る必要があった。それは、私に問いを投げかけた人たちにも、そして、この本を読んでいるあなたにも必要なことだ。確かなことはわからなくても、未来がどうなるかというおおよその方向を知り、自分の志向と価値観に沿った一貫した視点を得る必要がある。

(中略)

私が知ろうとしたのは 、私たちの日々の生活に関わる次のような問いの答えだった 。二〇二五年に 、私と私の友達 、私の子どもたちは 、どのような人生を送っているのか?

(中略)

このような日常の行動と考え方は 、私たちの働き方に大きな影響を及ぼす 。これらの問いを通じて未来の世界を精密に描き出すことによってはじめて 、働き方の未来がどうなるかが理解できる 。

私が自分自身に「気をつけなくてはいけない!」と言っているのは、自分を語り・相手を聞くことが下手な私たち世代は、こうした話しに染まりやすいということ。
「働き方の未来は理解しなくていけないんだ」と要約して終わりにしてしまうのです。

“自分を語り・相手を聞くことが下手” ということは、考えることが下手ということでもあります。だからどうしても How To(どうやればいいか) に走りやすい。

Why?(なぜ) とか For What?(何のために) には答えるのに時間がかかるし、答えが一つとは限らない - べき論で育ち鍛えられてきた私たち世代は、その答えを出すこと・探すことを非効率と呼んで避けてきた、そう感じるのです。

私にはこの一節が一瞬、How To ものに見える - それが危ないのです。

 

本当はちゃんと知っていたはずのこと

「私たちの働き方に大きな影響を及ぼす」日常の行動と考え方 - その例としてどんなものが挙げられているかと言えば…

私たちは、どのような仕事観をもっているのか?
私たちは、どのような仕事をしたいと思うのか?
私たちは、どのような希望をいだくのか?
私たちは、なにが原因で夜眠れないほどの不安を感じるのか?
私たちは、自分のために、そして未来の世代のために、なにを必要と感じるのか?

仕事を効率的にこなす職場での How To ではありません。

だから、たとえば自分と父親の関係を思い出してみるのです。人として一番大切だと今は言えるこうした話題が、自分と父親の間になかったのはなぜなんだろう?! と。

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ここにあげられているものは多分、個人のものであって人に - 特に職場で話したり、共有するものではないのではないでしょうか? ただ、プライベートなものだとしても、その価値観があるからこそ、家族を守ろうという意欲が強くなり、仕事に集中できるし、その成果に歓びを感じることができるのです。

 

“自分を語り・相手を聞くことが下手” ということは、なぜ仕事をするのか、仕事の中心にあるはずのものは何なのかを、こうした著書に教わらないと分からなくなっているということでもあるのです。

to be continued …