仕事に必要なエレメント - 自分はどこまで見えているだろう
若い仲間たちには見えないものが自分には見えている?! -
というとシックスセンス - もう20年近くも前に公開された映画のタイトルですね^^; - とか何やらオカルチックな話しのように聞こえてきますが、年齢や経験がなせる業なのか、それとも想像力とか個人の人格に関わるものが関係しているのか、私が今感じているのは、若い仲間が理解したり説明することに苦しんでいることが、絵に描いたように見えていたり、言葉にして説明することがでるということです。
そして自分を振り返って見ると、今のように考えたり感じたりするようになったのはいつごろからだったろう? とも思います。
理解力、判断力、あるいは洞察力 - 人間の精神活動にはいろいろな「力」が必要なんだなと思いますが、そうした力を分かち合うことはできないものでしょうか?
- 会社の方針
- 部署の計画
- 自分の立ち位置
- 責任と権限
- 顧客注文
- 実務上必要となる仕事や条件
- 収益性
- 生産性
- 経費の節減
- 残業の低減
- ワークライフバランス
- 仕事のストレス、あるいはやりがい
たとえばこれだけの要素をならべても、それぞれの要素の関係をうまく整理できないことが多い。
そしてそこに…
「週末(土曜日・日曜日)を返上しなければ対応できない注文にどう応えるか」
というような課題が持ち込まれると、その混乱はさらに深刻なものになってしまいます。
たとえば「残業の低減」と「週末の勤務」のバランスをどう取るべきか、
どんな理由・条件なら「週末の勤務」を取るか、「残業の低減」との調整をすればよいかということが正しく判断できなくなるのです。
業務経験1年2年の新入社員なら無理がないのかも知れません。
彼らは「責任と権限」をまだ教えられていないし、正確に認識したり理解することができていないということが多いでしょうから。
ところが5年以上の経験を積んだベテラン社員であってもこうした「要素」の間のバランス - 上下関係とか優先順位といったものの正確・適切な判断に苦しむことが多いのです。
以前こんな一筆書きの星を描いたことがありました。
五角形の星(左)は誰でも苦労なく描けるだろうと思います。それが11角形(右)になるとどうでしょう?
上の仕事上の「要素」は12ありますが、どれでもいいから11個を選んで、11の頂点に順序に並べてみましょう。そうすると…
それぞれの「要素」のつながり方が見えてきませんか?
たとえば - 「会社の方針」の頂点から対角にある頂点を順序にたどっていくと何が起こりますか?
そうです! 11個の頂点全部を通らないともとの「会社の方針」にもどってこれません。逆に言えば、「会社の方針」の頂点はその他の頂点10個すべてにつながっているのです。
たとえば - 「生産性」の頂点から出発しても同じです。
つまり、生産性を高めるのも下がるのも、他の10個の頂点 - 「要素」- と関係し合っているのです。
ということは?
「週末(土曜日・日曜日)を返上しなければ対応できない注文にどう応えるか」という課題を満たそうとすれば、他の10個の頂点 - 「要素」- とのすり合わせが必要だということです。もちろんこれは理屈の上のことだと思いたいところです。常にすべての「要素」を意識し、判断しながら仕事を進めるというのは簡単なことだと思いにくいですから。
けれど、この記事の最初にあげたシックスセンスな話し - 若い仲間に見えないものが見えている?? - の正体がこれなのです! 11角形以上の星が描けているかどうか - 自分は仕事のどこまで見えているか、一度確認してみませんか?