「自分が自分でいられる間に二人に伝えておきたい。これまで自分のために色々としてくれ、支えてくれて本当に感謝している。ありがとう。」
それは、ホスピスに転院してほとんどすぐ、母が私たち夫婦に向かって言った言葉でした。

「自分が自分でいられる間に二人に伝えておきたい。これまで自分のために色々としてくれ、支えてくれて本当に感謝している。ありがとう。」
それは、ホスピスに転院してほとんどすぐ、母が私たち夫婦に向かって言った言葉でした。
いのちの尊厳に関わることでもあり、そう軽々しく口にすることは憚られるという方もいることでしょう。ただ、人生後半と言われる年代になり、どんなふうに過ごしていけばいいだろうという思いがなくならない私は、自分自身の思いをもう少ししっかり理解したいと感じていて、そのためにいのちを自分の言葉で自然に話せる気風が、自分の周囲に持てないものだろうかと思っています。少なくとも自分はこう思う、こうありたいというものを持てたら、と思っています。
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