クリエイティブな仕事と単純化・高速化のディレンマ

バリエーション豊かな仕事に取り組んできたはずなのに、
ワンパターンに見える?

スポンサードリンク

ある時ふと、自分の思考パターンがもう思い出せないほど以前から、ひとつの型にはまっていたのではないか・・・そんな感覚を持ったことはありませんか?

私の場合はカプセル化というワンパターンです。カプセル化とはC++というプログラム技術の中で使われるカプセル化のこと。

今の世の中、プログラムの主流言語はどんなものがあるのでしょう。
もう大昔?^^; 私がCやC++でプログラムを学びはじめたのは、Windowsがまだ、拡張型のMS-DOSというOSの上で動いていた時代でした。PCの将来がまだ具体的には思い描けない、けれど仕事の環境は確かに変化しはじめている・・・そんな時代に、何か新しいことができるのではないかという思いと、仕事をうまく進めるためにはどうすればいいかという悩みに答えを求めたのがプログラムでした。

ざっくりと言ってしまえば、特定の仕事をするためのデータと処理機能をセットにしてまとめたものがカプセル。C++では、得ようとする目標 - 処理結果 - に向かってそのカプセルを必要な順序で利用していくのです。その、機能処理全体のフロー、そして到達しようとする目標という、言うなればC++というプログラム言語の文法が、その後の私の仕事を色々な面で助けてくれることになりました。

いくつかの仕事

ひとつの例がSGML、あるいはXMLなどの文書管理方式への対応がありました。
SGML、XMLというのは、統一された約束事に従って文書を書き、書いた文書をハードウェアやソフトウェアの互換性の壁を越えて利用できるようにしようとする技術です。構造化文書と呼ばれるその技術の特徴は、一言で言えばとっつきにくい、むずかしさでした。MS-Wordなどで書く通常の文書とは違い、(その約束事をどう設定するにもよるのですが)たとえて言うなら、いきなり本文を書くことができないというような手順の硬さがあるものです。たとえば、

  • 見出しはどんな種類のものがあるか
  • 各見出しの相互関係は?
  • 作業の手順はどんな箇条書きタイプを使うのか
  • ヒントや注意事項を伝えるためにはどんな書式をどんなシチュエーションで使えるか
    などなど

約束事 - 言わば、まず覚えておくべき文法 - があって、その文法にそって文書を並べていく。その文書というはIU (Information Unit) と呼ばれる一連の情報をまとめてパッケージ化したもの。

その構造や使い方が私の目にはC++の作法と同じに見え、理解し、使うことにむずかしさを感じることがなかったのです。

クリエイティブな仕事をしたいなら
(c) Can Stock Photo

品質管理システム(QMS)ISO9001への取り組みも同じでした。
ご存知の方も多いでしょう。要求事項と呼ばれるいくつかのエレメントを、規格が求める一定の方向性に沿って自分の会社の必要性を重ね合せ、会社独自のシステムを構築して、実行し、品質が確保されていることを実証しなさい - それがQMSです。

QMSというのは、外してはならない - 品質に対する信頼と安心を得ることができる必須要素を規定として、その規定と自分たちのモノづくりの手順をリンクさせていく。リンクできない規定が残ってしまったとすると規格不適合になってしまうので自分たちの作業手順を見なして規格に適合できる構造にする。

規定 - 言わば、まず覚えておくべき文法 - があって、その規定にそって作業手順をつないでいく

C++、SGML/XML、品質管理システム(QMS)・・・どうしてこれほど同じように見えるのでしょう。それが不思議でもあり、興味をそそるものでもあります。

仕事に求めてきたもの、求めてゆくもの

しかし現在、事務処理のほとんどはコンピューターが肩代わりするようになりました。これからも、コンピューターやインターネットの発展によって、単純な事務作業はどんどん少なくなっていくはずです。

では、これからのビジネスパーソンに求められる能力は何か。それは、「創造性」や「知的付加価値」を発揮することです。自分が社会にもたらせる知的付加価値とは一体何か。常にそれを考え、実行することが大切になってくるのです。

出典: 茂木健一郎氏著 『脳を活かす仕事術』

スポンサードリンク

人工知能(AI)のこれまでの歩みや、今後への期待を思うと、作業環境がどんどん機械化 - PC化 - され続けているだけにAIにとってかわられる時代がいつかくるのではないかと感じる産業翻訳。言葉を扱う世界は動画は静止画を扱う分野、あるいはページを編集し発行する分野とともにさらに機械化が進んで、共有化が進む。共有化 - みんなが使えるようにすること - は、さらに標準化 - 例外のない安定した方法に集約すること - を進める。つまりは、簡素化 - 使いやすく高速に結果を得られるように - を目指すようになるのかも知れない・・・そんなふうに感じるのです。

要するに、その共有化 / 標準化 / 簡素化 / 高速化の流れの中にいたからこそ、振り返ってみた私の足跡はワンパターンにまとめることができるように見えるのかも知れません。

私が長年携わってきた産業翻訳という仕事は情報サービスの一角でクリエイティブな仕事なのだと言われていたはずなのですが(業界の自称だったのでしょうか?^^:)、さて、これまでのワンパターンのように見える実績はどれほどクリエイティブなものだったのでしょうか?^^;

スポンサードリンク

返信を残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です