私たちは “社風” を呼吸している

社員は自分の立ち位置をどうやって確認すればよい?

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コーポレート・カルチャー(corporate culture)という言葉がありますね。

直訳すれば企業文化。企業風土とか社風などと訳されますが、その企業、その会社の一員となって以来、時間をかけて覚えてきた事務手続きやルール、習慣などのことですね。

そもそも経理や人事に関する手続き、そして自分が所属する部署と担当する仕事で求められる報告・連絡・相談と、身につけなければ自然な社員生活を送れないのですから、自然と時間をかけて覚え、時間をかけるから体に染みこんでいく - だからコーポレート・カルチャーと呼ばれるのだろうと思います。

we know how we can be a team
(c) Can Stock Photo / focalpoint

体に染みこみ自然だと感じているものに問題意識を持ち続けるというのはなかなかむずかしいもの。
問題意識というのは、批判的な視線という意味ではなく、長所と短所、良い点悪い点を客観的に捉えて賛同できる部分には賛同を、改善すべきと思う部分には批評を加えることのできるバランス感覚のこと。

つまり、体に染みこみ自然だと感じている職場の習慣や上司・仲間との人間関係などなどを、良い点悪い点のどちらにも偏らずに公平な視線で見ているだろうかと考えてみるのです。一度やってみてください。そうしてみると、私たちにはその問題意識を持つということがほとんでできていないということに気づきます。

囚われず、縛られず、流されず、長いものに巻かれることもない - それがたとえ良い点であってもです。
“出る杭は打たれる” の諺が言うように、みんなが良いと認めることに待ったをかけることは “不協和音” の烙印を押されることになりがちです。良いと感じる人たちも、待ったをかけたい自分も、良し悪しのどちらかに寄った - 囚われた - 視線やニュアンスで相手と対峙しているからです。

問題意識を持つというのは、相手の悪さに敏感になるということではありません。相手の良さと悪さ、自分の良さと悪さを認識できることが必要なのです。

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コーポレート・カルチャーとか企業風土という言葉のすぐそばで、「風通しのよい組織」「組織としての風通しの良さ」という言葉が使われることがありますが、相手の悪さに敏感になるということはこの風を阻む壁を立てるようなものです。相手の良さを認めることができてはじめて、相手の言い分に聞く耳を持てるのです。

自分の悪さを認めることができてはじめて、相手の悪さを客観的に語ることができるようになるのです。

言うほど簡単に実行できるものではありません。
けれど、コーポレート・カルチャー、つまり自分が暮らしている社内の文化というのは、自分たちが息をするのと同じように自分たちの意思と意識でできている - そう捉えたいのです。
自分たちが呼吸している空気と同じですから、澄んだ空気であってほしいと思うからです。

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