ドクターGの視点 - 管理職の役割りを探す

会社を人体にたとえるなら - 彼が訴える病状(主訴)は?

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会社と自分 - その関係をみなさんはどんなふうに捉えていますか?

働き方改革とか、ワークライフバランスという言葉を聞いて直感的に思い浮かぶのは、プライベートと仕事の関係。
仕事に何を求めるか・求めないか、あるいは求めることができるかによって働き方もバランスの意味もまったく違ったものになるのは言うまでもないのですが、最近どうも、会社のことに力を使い過ぎていないかと思いながらも、それが自分や自分の生活のためになるはずという感覚をなくすことができずにいる - そのアンバランス? な状態をどうすれば脱出できるでしょうか?

健康体だったときの体はどんな体だったか

世間に一般的な管理職を置き、権限と責任の所在を決め、運用するのは従来の仕事… そんなふうに、私たちの会社が取り組んでいるのは、人の体に例えるならば、何やら血液を入れ替えるというような、あるいは体の一部を組み替えるというようなもの。

しかも、そこまでの取り組みは第1段階で、その先さらに自分たちの新しい活力と目標を目指すというのですから、ずいぶん壮大な取り組みだと思います。

ただ、会社は私たち一人ひとりの個人が集まったもの。であれば、その会社という組織の健康状態は、私たち社員の健康状態を映しだします。つまり、壮大な取り組みの中、会社の様々な場所に様々な症状がではじめているのです。いや、正確に言えば、想定されていた混乱が顕著になっているというべきかも知れません。

その壮大な取り組み - 会社組織改編 - の中で分かってきたのは

  • 自分の立ち位置や仕事そのものも、新しいもの古いものを区別せずにブレンドできるタイプ
  • 新しいもの古いものの区別をつけようとしながら、自然と、安定感の得やすい場所に落ち着こうとするタイプ
    そして
  • そのどちらでもなく、旧来通りでいようとするタイプ

という3つのタイプの仲間がいるということ。つまり、会社組織の改編という目標に対する社員の間の温度差がそのまま混乱になっているのです。その温度差は会社が訴える主訴なんですね。

ただ、この温度差は社会のどこにもあるもの。もちろんどの会社にもあることでしょう。

“どこにもある症状だから取り立てて問題にするようなものではない” と思いますか? 管理職の判断力、発揮のしどころです。

部下の納得、満足を確かなものにしたいと思うなら

私の仕事仲間のように、部下が混乱を乗り越えて成果をあげ、自信を深めたり満足を感じることができたとき、そのことを自分の満足だと感じる管理職だとしたら…
部下の自信や満足をまとめあげたものが部署の力なのだと考える管理職だとしたら…

その “どこにもある症状” から部下を見る(診る)のではなくて、部下の視線からその症状を見るようにすることが必要だろうと思うのです。いわゆる 上意下達 を求める感覚とは根本的なところが違う発想、言うなれば “総合診療医ドクターG” の視野をもとうという取り組み方です。

職場に現れている症状に簡単・簡潔に対処しようとする、これも どこにでもありそうな対応で済ませるならできないことではないでしょう。あとは「できている・できていない」といって決済? すればいいのですから。

ところが、

  1. 一つの判断をする場合にも
    • 自分の判断を説明し
    • 相手の考えを聞き
  2. 双方の合意が得られた対応を相手に要請し
  3. 相手の対応を継続的に観察しながら
  4. 報告・連絡、あるいは相談を受けながら、相手の理解度や認識を確認し、
  5. 新しい判断が必要になるとしたら、1. へ戻る
    のです
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ただ、このステップは、世の多くの管理職がマネージメントの基本として学んでいるはずの? ことでもあります。
ドクターGとしての視野と対応の一番の特徴は、1. のステップにあります。

まず、仕事上でやったミスを全部書き出すこと。宇宙がきみにささやきかけてきたことに耳を傾けてごらん。きみの仕事にとってのCPR(心肺蘇生法)が待ち受けているのがわかるかもしれないよ。

次は、問題点を書き出すこと。仕事に関してイライラすることを残らず並べるんだ。だれかほかの人が不平を漏らしているのを聞いたことがあったら、それも書き出すこと。ヒーローになりたいなら、ほかの人の問題も解決しないとね。

最後に仕事に関してやっているすべてのことをリストアップすること。あらゆることを変えるには、まず<あらゆること>とは何かというリストをつくる必要がある。

出典:デイル・ドーテン著・「仕事は楽しいかね?」

この著書の中で、マックスが語る仕事の成功を求める方法は、ドクターGとしての視野を持って職場に現れている症状に取り組もうとしている仕事仲間がやろうとしていることによく似ていると感じます。

今、私が感じている会社は - 大きな手術のあと、バイタルを安定させたいという状況でしょうか。管理職の役割りやマネージメントに望みたい姿を確認しながら、もう少し頑張らなくてはいけません。

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