ソフトウェア(システム)が先か 人が先か - 私たちはどんな仕事をしているのか

仕事とPC・ソフトウェアの関係って?

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PCはどんなものを目指して進化してきたか - もしかしたら、PC開発の歴史を学ぶと分かることかも知れません。その一方、PCで “仕事” - 何らかの処理結果を得る - をすることを目的に開発されてきたソフトウェアとPCそのものの関係はどのように進化してきたのでしょう。その関係は一見、「卵が先か、鶏が先か」のように見え、人によってその評価が分かれるのかも知れません。

PC - OS - ソフトウェア という三角関係でとらえると、その歴史はきっと、切り離すことができない関係があるのだろうと感じます。

仕事のためのソフトウェアか ソフトウェアで仕事が決まっているのか

PCとソフトウェアの歴史とか相互関係を気にしているのはなぜか言えば、私の仕事場ではもう何年も前から、ソフトウェアの機能や作法 - 使い方 - が私たちの仕事の仕方、仕事の量や負担を決めるようになっていると感じるようになったから。そんなことはもうあたりまえじゃないのか?! と言われる方が多いのでしょうか?

たとえば、表計算処理を行いたければLotus 1-2-3を使うか、Excel を使うかという比較・選択の余地がある時代があったのですが、PC創世記だったからでしょうか? グローバルスタンダードとか互換性はユーザー自身が選び、求めてきたもののように思いますし、Lotus vs. Excel はもちろん、Windows vs. Macintoshの今のようなシェアバランスを作ってきたのだなと思うのですが、ソフトウェア vs 仕事をする側の私たち の構図ははたして私たちが望んでいるものなのだろうかとはなはだ疑問に感じています。

do you use PC as you wish
写真素材ぱくたそ

仕事のためにPCを使うときには、必要となる処理結果を得る、あるいはその処理結果に効率的にたどり着くためにソフトウェアを学び選び使いこなすことが基本だったように思います。その “使いこなす” の部分で作業する者に便利さを与えてくれたり、負担となったりということがあったのですが、このソフトウェアを選ぶステップが実際に作業する者に与えられない状況が私の周りでは増えているのです。

たとえば、経営者の判断である時点から会社の経理決済に関わる記録と報告は台帳管理方式からフルデジタルの経理管理ソフトを使う方式に移行する - そんなふうにソフトウェアを自分たちで選ぶ訳ではない職種や分野はいくらでもあると認識すべきなのかも知れません。

ただ、そうした作業方式の変更やソフトウェア(システム)の変更は、何を目的とするか - 「何のために」 - の議論がまずあって、その議論の結果を集約して行われるものではないかと思うのです。もちろん私が目にし、経験しているケースにもそうした選択のための分析や議論が行われているでしょう。にも関わらず私が疑問を感じるのは、そうした「何のため」、「何をするために」その変更を行うのかが実際の作業に従事する者に伝えられないケースです。

海外にある本社で新システム導入の必要性は確かめられ、投資の範疇で判断がされて、日本のマーケットを担当する事業所・代理店には、新システムを使うためのHow To Useだけが展開されてくる - そんなケースです。

輸出入の出入り口に近いところで資料の翻訳を扱っているからでしょうか。効率化の名のもとに現場は受け入れ・対応のための非効率を強いられている - そんな現実がずいぶんあると感じているのです。

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MEMO:
ユーザーの感覚から言えばLotus 1-2-3に出会ったころはまだWindowsは生まれたかどうかという時代でしたから、どちらを使うかという比較の時間はとても短かったのかも知れません。それでも、Lotus 1-2-3は1980年代後半、日本国内では表計算ソフトウェアのベストセラーとなった製品でしたが、2014年9月30日にサポートを終了しています。

日本国内には “デフレ脱却” という、合言葉になりそうもない言葉が聞こえてくることがありますが、デフレ感覚がグローバルスタンダードになっていると言ってもいい程の今状況は、”労働の対価を払う” という感覚をなくして基準としていますから、 まず新システムありきといった話しに出会うたびに、手間 - 時間 = コスト - のかからないことが必要で使えば分かる新システムの説明を事前にする必要はないと言っている言葉が聞こえてくるような気がしてならないのです。

この2, 3年で特に強く感じるようになってきたこの人の必要ソフトウェア(システム)の関係の変化。もう少し注意深く見ていかなくてはいけないように感じます。

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