Cloud(クラウド) - 文化を作り変える力

コミュニケーションの過渡期

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ファイルがどこにあるかなんて意識はもちろん、ファイルが必要ということ自体、意識しなくてもいいような - それほどCloud(クラウド)型のコミュニケーション - データや情報のやり取り - が主流になっていますね。オフィスでPCを使う仕事はサーバーを中心に、みんなのPCがネットワークを形作ってつながっているのがほとんどだと思いますが、どうでしょう?

私が働く会社はヨーロッパに本社があり、世界30前後の国にあるグループ会社をネットワークでつなぐ構造で、各国全社のメールを管理する情報は本社、データとしてのメール本体は、リスク管理やサーバー容量の必要から各国間で分散管理するという形を取っています。

何とも複雑な話しで、そうしたシステム構成を意識しなくてはならない -  ファイルがどこにあるかということが意識からなくならない - のは、ちょっと未熟なシステムのように感じるのですがすが、メーリングシステムもネットワークも不具合ゼロというわけにはいかないので、不具合発生のときの対応のために最新の情報を確認するようにしています。

もしもの不具合のときには、社内メールがダメなのか、社外への連絡ができなくなっているのかなど、障害が起こっている場所と症状を確認して、システム復旧と連絡できなかった情報のカバーをしようという訳です。ネットワークをコントロールするデータやサーバー本体が時差8時間という海外にあり、うっかりすると仕事が半日以上止まってしまう恐れがありますから、私たちの心配も理解してもらえるのではないかと思います。

日常レベルの運用方法として、こうしたシステムは平均的なレベルでしょうか? それは私には分かりませんが、今のCloud(クラウド)型コミュニケーションの進化の仕方を見ていると、理想形はやはりもっと先にあると感じます。今利用しているシステムは、この間までのファイルトランスファー(送受信)方式と今のCloud型コミュニケーションの過渡期の形なのだろうと思うのです。

こうした個別の回線の事情やその良し悪しは別として、ネットワークやパワーサプライ(電源)、そしてデータ格納•保管のためのサーバーなど、今のビジネス上のライフラインの大容量化、高速化を頼もしいと思われますか? あるいは、一極集中に大きな不安があると感じるでしょうか?

デジタル化の新世代? Cloud型コミュニケーションの次の段階が見えませんか?

Cloud(クラウド)型コミュニケーションは進化が本格化しはじめたと言うタイミングでしょうか? 進化がはじまったばかりと言うタイミングでしょうか? ノマドというような言葉が使われるようになって意外と時間が経っていることを思うと、さらにその先かも知れませんね。 「私の職場の机の上からもうすぐ紙とペンがなくなる」という感覚を持つことが多くなったここ1、2年、そんなふうに次のコミュニケーションの形を想像したりしています。

紙やペンを仕事で使わなくなるというのも、もしかするとビジネスのレベルでは遅いくらいなのかも知れません。個人レベルのToDOリストやタスクリストの管理でさえ、PCとモバイルデバイスが主流になりつつあるのかも知れません。書店で売られているカレンダー付きの手帳やノートも健在ではあるようですが・・・。

クラウドコンピューティング
(c) Can Stock Photo

今の仕事のデジタル化はどのくらい進んでいるのだろうという感覚は、私が長年かかわっている仕事 - 翻訳、編集、印刷 - の現状から生まれてくるようにも思います。編集やそのための原稿作成、あるいは校正といった行程をフルデジタルで行うには無理がある・・・そんなアナログの作業感覚が強く残っているのも事実ですから。印刷のできあがりはやはり紙に印刷して確認するというように。

ただ、最近の新しい作業方式は、

  • メール
  • チャット
  • ToDOリスト
  • タスクリスト
  • カレンダー
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といった機能をすべて、翻訳し、編集しようとするページ、その上にレイアウトするテキスト、画像のそれぞれにリンクして、ちょうど、大きなセンターテーブルに原稿用紙を1枚ずつすべてならべ、

  • 日程・工程管理者
  • 原稿作成
  • 編集者
  • 校正者
  • リライター(キャッチコピーをデザインするなど)
  • 組版担当
  • 印刷担当

の全員が一斉に作業をするというもの。しかも、日本国内、ヨーロッパなど、作業する人間の場所と時間を越えて。まさに、ネットワークとデータの大容量化、高速化、一極集中がもたらす近未来形ではないかと感じています。

近未来形というのは過渡期の形であって、たとえば、紙とペンが完全に私の机から消えてから、またさらに次の形が生まれてくるはずという予感を含んでいるのです。

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