終活 - 私たちは老後をどうとらえているだろう

私たちが選んできた生き方が向かうところ

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超高齢化社会ということが言われるようになって久しいのに、実際の医療や介護を両親を通して実体験しないとその実態を認識することさえできないのだろうか - 誰もが、生きることの意味を探したことがあるはずなのに、両親からさえその体験を聞くこともなく過ごしてきているような気がするのはなぜなのだろう。

そんな疑問に少しずつ答えが見えてきたと思えるようになってきたのですが・・・

個人を尊重するということが望んだひとりということの意味

ひとり死は孤独死じゃない

「在宅ひとり死」(©Chizuko Ueno)と聞いただけで、縁起でもない、という反応をするひとがいます。「おひとりさまの最期」を「おひとりさまの末路」と読みたいひともいることでしょう。誰にも看取られるずに家でひとりで死ぬと、即「孤独死」と呼ばれます。

ひとり暮らしをしている高齢者が、やがて家でひとりで死ぬのはあたりまえのこと。行路死という死に方もありますが、しだいに弱っていって出歩けなくなれば、そのまま家で死ぬことになります。孤独死というのは、それ以前から孤立した孤独な生を送っていたひとの話。たとえひとり暮らしでも、孤独でなければ、孤独死ではありません。

著者は決して、言葉の遊びをしているわけではない、私はそう感じます。
私たちの多くが核家族化という方向を選んで実家を離れ、親は親、子は子、文字どおり世帯を別々に構えてくらすようになっています。

結婚は家と家の問題と言われていた価値観を、結婚は結婚する自分たちふたりのものなのだという価値観に置き換え、その自覚を実現しようとしてきたのが核家族という形になってきたのだと感じています。

老後を正しくイメージできるか
(c) Can Stock Photo
自覚し、受け止めるべきこと

けれど、ここで著者が語っているように、核家族のごく自然な成り行きとして両親はふたりきりの時間を通って、やがてひとりきりになる - その現実に私たちは今あらためて向き合っているような気がするのです。

やがてはそのままひとりで死んでいく、両親の姿を見てそのことにようやく気がついて、そのことをどう受け止めるべきかと四苦八苦している、そう感じます。それなのに

それにひとり暮らしの高齢者が息を引き取る瞬間だけ、遠くに離れていた家族・親族が「全員集合」するのも、妙なもの。

そう言う著者の語り口は “もう少し言いようがあるだろうに” と思うほどストレートで、そのままのディレンマを感じて生きている私たちにとっては、素直に受け止めることができないほどです。

年齢を重ねた両親の体を心配する思いを持っていても、地理的に離れた土地で過ごし、両親のための何かをしようとするときにもまず、自分の生活と仕事を守ってこそだと思って生活している - それが私たちの日常の感覚なのですから。

そして大切なのは

ただ、”言われなくても分かっている” という反発を感じるのであればなおのこと、迷う時間はそう多く残されていないかも知れない、そんな覚悟と行動力を問われている気がしてなりません。

データを見るかぎり、女おひとりさまは貧乏、男おひとりさまは孤立。貧乏と孤立のダブルパンチならもっとたいへん。老後がこうなら、最期はますます不安です。ですが、これというのもこれまでの高齢者に家族頼みの老後しかシナリオがなかったため。それだからこそ、家族を失えばすべてを失う高齢者が多かったのです。

たかだか100数十文字で著者が語っている話しには、私たちが認識しておかなくてはいけない、さまざまな要件が含まれています。

「高齢者に家族頼みの老後しかシナリオがなかった」のがこれまでの医療や介護だったのだとしたら、核家族化を進めてきた私たちは、そのシナリオを自覚していたでしょうか?
施行されて間もない医療・介護一括法はますますその傾向を強めようとしているということなのでしょうか?

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「家族頼みの老後」の実際はどんな親子関係を指しているでしょうか?
「家族頼み」に対して、医療・介護頼みというような選択肢もあったのでしょうか?

核家族化を進めてきているにも関わらず - いずれはひとりになるという自覚がないままだったから 「家族を失うことですべてを失ってしまう高齢者」なってしまうというのでしょうか?

 

これから老後を経験するわたしたちは、現在の高齢者の背中を見ながら、どうすればよいかを学べばよいのです。

著者はそう語っていますが、誰にとっても避けることのできない問題 - 老後という問題は、生活に追われるほどに実感を持てないまま過ごしがちなもののように思います。
私たちはしっかりと意識を持って暮らすことができるでしょうか。

 

 

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