変えるのは自分? 人生? - 『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』はどんなヒントになるか

生活観・人生観を転換することがどこまでできるか

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LIFE SHIFT(ライフ・シフト)という著作が発表されてからもうずいぶん時間が経っています。そこで提唱されている “3ステージの人生” からの脱却、はたしてみんなにそのチャンスがあるのだろうか?? そんな思いがまだぬぐえずにいるのですが、みなさんはシフトのヒントを読み解けましたか?

ほとんどの人は、おそらくいま覚悟している以上に、もしかするといま望んでいる以上に、あるいはいま可能だと思っている以上に、所得の多くを貯蓄に回し、長い年数働かなくてはならなくなる。

ありがたくない、というより気が滅入る未来図に思えるだろう。長く働くことは魅力的に感じられないし、いかにも消耗を強いられそうに思える。しかし、そう感じるのは、未来を過去の延長で考え、3ステージの生き方に沿って長い勤労生活を送るものと決めつけているからだ。発想を転換して3ステージの人生から脱却すれば、長く働くことがだいぶ魅力的に見えてくる。

出典:リンダ・グラットン&アンドリュー・スコット 著・「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

この一節の一番最後の一文に望みをつないげたいと感じるのですが、

人生を三つのステ ージにわける考え方が定着した。教育のステ ージ 、仕事のステージ 、そして引退のステージである 。

という話しと、「人生をどのように組み立てるか」という問いかけをつないで聞くと、その話しはこれから結婚・子どもを持ち、育てていこうとする人たちの人生設計のためのアドバイスのように聞こえてきます。

3つのステージに育てられた若者が、これから第2のステージを始めようとするにしろ、すでに第3のステージ - 引退のステージ - を目の前にした者にしろ、それれぞれのステージの発想を転換してそのそこから先、思っていたより・覚悟していたより長く働くことを魅力的だと思えるようになれるのだろうか… そもそも、そこから先の人生が、ステージや発想の切り替えの余地があるほど(長いと思えるほど)残っている者だろうかと感じるのです。

LIFE SHIFT を正しく理解し、力になるヒントを得るためには

なぜなら、LIFE SHIFT そのものに

しかし 、寿命が延びても引退年齢が変わらなければ 、大きな問題が生じる 。

(中略)

100歳まで生きるとして 、勤労時代に毎年所得の約10%を貯蓄し 、引退後は最終所得の50%相当の資金で毎年暮らしたいと考える場合 、あなたは何歳で引退できるか?」詳しくは第2章で論じるが 、この場合は80代まで働くことが求められる 。

と、そこここにネガティブな雰囲気を感じるからです。

しかも、この問いかけと答えは著書の中で紹介されているようにMBAプログラムの授業を受ける学生たちに向けられたもの。そして、「引退後は最終所得の50%相当の資金で毎年暮らしたいと考える」場合の計算に基づいて語られているからです。

たとえば -
すでに100歳近い年齢になった人にとって「最終所得の50%相当の資金」をかける生活がどういうものか、イメージの共有が少し足りない気がするのです。

日本の企業では多分まだ多くの場合、40代はじめの給料が50代を迎え、55歳を迎えと年齢が進むのに合わせて10%、15%、20%とカットされる構造 - つまり、年功序列のシステムのまま - でしょう。65歳定年の時代になっているとして、その時の給料というのはいったいいくらくらいになるのでしょう?

年収800万円、900万円というような役員待遇の仕事についている人ではなく。

そして、LIEF SHIFT が前提にしているお金の量 - 「最終所得の50%相当の資金」- 要するに半分の給料という条件はどこから出てくるのでしょう?

しかも、今の核家族化された社会 - みんながそれぞれ思い望むように、それぞれ個人で生きるという環境 - は変えないことが前提になっている!? - 少なくとも、その環境を変えることを前提にしているようには見えない。

要するに -
100歳まで生きることが予想できる人たちの生活はこうなるだろうという話しが、特定の切り口からだけ語られているように見える - そこに十分な注意が必要だろうと感じるのです。
とかく私たちは、どんな話しも素直に? 聞きすぎると感じます。だから、そんな自分自身への警戒心を持って語られていることをたどらなくてはいけないのじゃないかと感じます。

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何と言っても -
100歳まで長生きができるのなら、先人たちができなかったこんなこともできる可能性が出てくる - だとしたら、それを実現するためにこんなふうにやったらどうだろう!? - そんな、ポジティブに聞こえる話し、ヒントを探しているのですから。

to be continued …

If it is possible to live up to 100 years old, there is a possibility that the predecessors could not do such a thing – if it were to do it to realize it, how about doing it !? – as the answer (positive answer) to those question I am looking for audible talks and hints in this book.

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