所有者不明土地ってどういうこと?

権利と義務 - 私たちはその意味をちゃんと分かっているかな?!

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相続が終わっているのに所有者が分からない土地が増えている??! ということがニュースで取り上げられていました。そこで語られていたのは、相続するものが不動産であれば、その名義を変更するのが相続だということになりそうなのですが…

相続するものが不動産だとして、その登記をし直さないのに相続が終わっている - というニュースで使われていた表現 - はうまく理解できません!^^;  私自身も、自分が相続人になったときに学んだはずのことを忘れてしまっているようです。

思い出してみると…
相続が発生しても不動産の名義変更(登記)はいつまでにしなさいと決まってはいない。そのままでは色々な問題が出るから早めにした方がいいですよ! とは言われていても、登記にまつわる問題が出る出ないは自己責任で対処せざるを得ないという構造になっているのでした!

名義変更の連続が相続手続きの実態です
(c) Can Stock Photo

相続と不動産登記の関係

そのことを改めて確認してみると…

相続(そうぞく)とは、自然人の財産などの様々な権利・義務を他の自然人が包括的に承継すること[1]

出典:Wikipedia・「相続

と説明されており、

相続の開始

相続は死亡によって開始する(882条)。死亡には失踪宣告や認定死亡も含まれる。相続は被相続人の住所において開始する(883条)。
相続人は、相続開始の時(被相続人の死亡の時)から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する(896条)。

という説明が続いています。

つまり、相続と(不動産を問題にした場合の)不動産登記は別のものだということが分かります。

相続 というのは “被相続人が死亡し、相続人にその財産に関する権利義務が移行した状態になった” ということを意味していて、不動産の登記云々というのは、その権利義務に含まれる対処だということです。

所有者不明土地 ということは、つまり、この権利義務を完結させていない人がそれだけいるということを意味しているのです。

権利を守るためには義務を果たす - あたりまえのはずのその構造

“システムとしての法律が時代に合わなくなっているので、見直しも検討する必要があるだろうと思う…” というコメントを寄せている専門家が紹介されていましたが、なんだかすごく変な感じがしますね。

国にしろ地方自治体にしろ、法律を決め、その法律に従うことを求めている組織は、その法律が適切に運用されているかどうかをモニター(監視)したり、適切な運用を妨げるものを無くすなど、いわゆる取り締まる責任を権限を持ってほしい - すでに持っている!? - と思うのですが、相続人になってもちゃんと相続人としての権利義務を履行できない人が増えているから法律を見直す!? という話しになる。

やるべきことをやっていないから 所有者不明土地 のような症状が増えてしまうのじゃないのかな?? と、話し全体が転倒しているようにも聞こえますね…

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相続がらみの登記を強制しないというのには、それぞれの財産に対する個人の権利を縛らないとか、個人の事情を尊重するとか、理由はいくつもあるのでしょうから、何より権利者の私たちが自分の権利を守る意味からも、義務を履行しておかなくてはいけないのじゃないかなという話しにもなりそうです。

権利と義務 - そのセットは理解するだけでも時間がかかるし、履行するときにはお金がかかるケースもある。

だとすれば、電気・ガス・水道といったライフラインはもちろん、電話やインターネットを必要とする前に、この権利と義務をよくよく認識しておかなくてはいけませんね。

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