盲導犬とそのご主人 - 二人で歩いているということを知っておかなくては

知っておきたい盲導犬のこと

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盲導犬、あるいは盲導犬を訓練する人たちの世界には「忠実なる不服従」*という言葉があると、テレビの放送の中で紹介されていました。どんなときも飼い主の命令に忠実に飼い主をサポートするように訓練される盲導犬が求められるもうひと段階上の、忠実なる不服従というのは…

たとえば道路を渡ろうとするような状況で -
路肩に立った主人が前に進めを意味する命令をしたとき、その命令のままに前に進もうとするのが忠実な服従ですが、近づいてくる車両が見えていて、そのまま進めば主人に危険が及ぶというようなとき、あえて主人の命令に従わない - それを忠実なる不服従と呼ぶそうです。

MEMO:
*: 「忠実なる不服従」は Intelligent disobadience。Wikipedia では「利口な不服従」として説明されています。

実際の訓練では、命令を出した人が本当に盲導犬になろうとする犬を巻き込むように体を投げ出して倒れるのです。文字通り、身をもってこれが危険というものなんだということを教える様子が紹介されていました。

これほど高等の判断能力を発揮できるものなのだろうか、犬が混乱してしまうということはないのだろうかと、心配になりながら番組を見ていたのですが…

人間の命令に応えることができるレベルの犬の知能は、人間の年齢に置き換えると2歳から3歳くらいの子どもに匹敵すると言われますね。
3歳の子どもの知能はどのくらいだろうか? と考えてみると、

  • たくさんの言葉を覚えたり
  • 人の顔を識別できるようになったり
  • 自制心が芽生える(わがままをがまんできる)ようになったり

する年齢。

自分の子どもであれば道路の渡り方を教えるには

  1. 横断歩道を教え
  2. 歩行者用の信号機を教え
  3. まず、信号が青になるのを待つんだよと教え、
  4. その後、信号が青になってもあわてないこと! 右を見て・左を見て、自動車が来ないか確認するんだよと教え
  5. 自動車が来ないことが分かったら信号が変わらないうちに道路を渡るんだよと教える
  6. そして、手を取りいっしょに歩いて教えることでしょう。多分、何度も繰り返し。
  7. しかも、3歳4歳のころから機会あるごろに教え、子どもが小学校に入学するころまで、つないだ手を離すことはないだろうし、子ども一人だけでどこかに活かせるということはないでのではないかと思います。

おなじ程度の知能と言われる人間の子どもの場合も、それほど時間をかけて教える道路の渡り方を、盲導犬に教えるのにどれくらいの時間をかけるでしょう?

ただ、「忠実なる不服従」という言葉があり、それを教える訓練が紹介されていたと言っても、盲導犬は歩行者用の信号を識別したり、進行方向を確認したり、進行方向を遮るように走る自動車があるかを識別・判断したりしているわけではないと言います。
- そう聞けばやはりそうなんだなと安心したりもしたのですが…

  • 障害物を避け
  • 段差があれば止まってそれを知らせ
  • 左に曲がり角があれば少し入り込むようにしてそれを知らせる
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そのサポートをしてくれるのが盲導犬。
つまり、歩道が途切れるところが段差になっていればそこで止まって段差を教えようとしているのだそうです。危険を識別するような高度の判断ではないとしても、3つのことを同時に判断しているんだと知ると、神経を研ぎ澄まし、集中してご主人をサポートしようとしている犬が人間の2歳3歳児をはるかに超える仕事をしているということが確認できるような気がしませんか?

しかも、道路をどの方向に渡るか・信号が青か赤か・道路を渡っていいのかどうかは、実は目の不自由なご主人が周囲の気配や交通の音を聞いて判断していると教えられれば、ただただ驚くしかありません。

盲導犬とそのご主人 - あるいは白杖を頼りに歩く人に出会ったときには、犬たちの訓練、ご主人の訓練と勇気の姿を思い出さなくてはいけないなと思います。

 

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